テクニカル

トヨタ流片づけ術

トヨタの5Sという考え方から生まれたトヨタ流片づけ術

トヨタには整理・整頓・清掃・清潔・しつけ、5Sという考え方があります。
職場の中で整理整頓、清潔を心がけるという片づけ文化がしっかり根付いています。
その点を取り上げたトヨタの片づけについては、書籍も出版されており、その中で、デスクの上がきれいにいつも片づけられている人は、段取りよく効率的に仕事ができると断言しています。

片づけが癖になっていない人は、片づけが苦手でなかなかきれいにできません。
でも、トヨタの片づけ術から学んでみると、無駄を省く、なくす、という整理術が見えてきます。

モノを放置しない

整理がしっかり行われていない場所では成果も上がらないという事、これを従業員全員が理解しているからこそ、片付いていない場所をそのままにしない文化が根付いています。
トヨタマン達は、モノを放置せず、いるものといらないものの仕訳を常に行っています。

必要なモノなのか、必要ないモノなのか、その仕訳を常に頭に入れておくだけで、デスクの上も作業上も、モノが放置されなくなり、片付かないという事が無くなります。

捨てる基準といつかは使う期限

判断基準を持つこと、これはモノを放置しないために重要な事です。
いるモノ、いらないモノの基準がしっかりしていれば迷いなく、捨てる事が出来ます。
ここには期限を設けるというポイントもあります。

自分の身の回りにあるものについて、今利用するものなのか、いつか利用するものなのか、ずっと利用せずそこにあるものなのか、この期限を設けることで、上手く仕分ける事が出来、捨てる事が出来るのです。
いつか、という事ではなく、明確にいつまでにという期限を設けることで、終わればその場で捨てるという必要がないモノを放置しない場所に出来るのです。

人を責めない、窓際に注意しろ

失敗を犯したとき、周りの人に責められる、怒られることがわかっているから隠します。
でも、人を責めない、そのミスをした仕組みを責めるべきというトヨタの仕組みがあるから、ミスした人間を責めるのではなく、マイナスになった要因を迅速に改善するという働きが出来ています。

また、必要のないモノというのは、窓際に自然と集まってくるというポイントを心得ているため、片づけの始まりは窓際から、さらに陰になっている部分を作らず、常にオープンにしておくという合理性も考えられている片づけ術です。

必要なモノを必要なだけ、先に入ったモノから先に利用する

作業に必要だからと不必要な量を常に持っている人がいますが、これも片付かない要因となります。
トヨタの場合、その日に必要なモノを必要なだけ持つという教育がしっかりとされています。
そのため、整理するというよりも、仕事の終わりに不必要なモノがない、という状況になり、必然的に片づけがされていくという仕組みです。

また先に入ってきたモノを先に利用するという事が徹底されています。
最初にもってきたものがAとするなら、Aから先に利用する、次にBを利用する、その間にAを補充し、Bを使ったらAを利用するというように、先入れ先出しを意識するとモノがたまる事も作業効率が落ちることもないのです。

こうしたトヨタの片づけ術は、仕事にもプライベートにも活かせる非常によい片づけのお手本となります。
家に必要ないモノがいつの間にか溜まっていく・・・という人は、トヨタの片づけ術を学ぶといいでしょう。